レクサスESが描く次世代のラグジュアリーセダン:新型(第8世代)の全貌
レクサスの中核を担うFFラージセダン、ESが待望のフルモデルチェンジを果たし、第8世代へと進化します。これは単なるモデルチェンジではなく、レクサスの電動化戦略「マルチパスウェイ」の未来を体現する、革新的な変貌です。
現行ESの評価と新型への期待
現行の第7世代ESは、卓越した静粛性と快適性、そしてレクサスらしいエレガンスで、FFセダン市場において確固たる地位を確立してきました。しかし、新型ESは、その基盤をさらに深化させつつ、時代が求める「電動化」と「先進技術」を大胆に取り入れています。
✨ 新型ESの核となるコンセプト
新型ESのコンセプトは「Experience Elegance and Electrified Sedan」(体験する優雅さと電動化されたセダン)です。伝統的な上質さに加え、デザインの飛躍的進化とBEV(バッテリーEV)の導入が、このモデルの最も重要な変化となります。
日本国内の発売時期は、2026年春頃を予定しています。
デザインとパッケージング:フラッグシップに迫る巨躯へ進化

サイズの劇的な変化と居住空間の向上
新型ESが最も驚きを与えるのは、そのプロポーションの劇的な拡大です。現行モデルと比較して、全長、全幅、ホイールベースの全てが大幅に延長されました。
新型ESのサイズ拡大詳細
- 全長が165mm延長 → 全長 5,140mm(フラッグシップLSに匹敵)
- 全幅が55mm延長
- ホイールベースが80mm延長
この巨躯化により、特に後席の居住空間は大幅に向上し、ESが目指す「動く応接室」としての役割を完璧に果たします。
しかし、バッテリーを床下に搭載するBEVモデルの都合上、全高は従来より110〜115mm高くなっています。レクサスはこの背の高さを感じさせないよう、サイドモールの強調やルーフラインの調整といったデザインの工夫を凝らし、流麗なセダンスタイルを維持しています。
新しいデザイン言語「スピンドルボディ」の採用
レクサスのアイデンティティであった「スピンドルグリル」は、新型ESでさらなる進化を遂げ、ボディ全体で塊感を表現する「スピンドルボディ」へと昇華しました。これにより、車体全体が一つの彫刻のような、より洗練された印象を与えます。
先進性を強調するライティングデザインも特徴的です。フロントには鋭い形状の「ツインLシグネチャーランプ」を、リアには「LEXUS」の発光ロゴと一体化した「リアLシグネチャーランプ」を採用し、夜間における存在感を際立たせています。
現行ESと新型ES(第8世代)のサイズ比較
| 項目 | 現行ES(参考値) | 新型ES(第8世代) | 変化量 |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,975mm | 5,140mm | +165mm |
| 全幅 | 1,865mm | 1,920mm | +55mm |
| ホイールベース | 2,870mm | 2,950mm | +80mm |
| 全高(概算) | 1,445mm | 約1,555〜1,560mm | +110〜115mm |
パワートレインの革命:BEVと進化したHEVのマルチパスウェイ
新型ESは、レクサスが掲げる「マルチパスウェイ」戦略を体現し、電動化の選択肢を大きく広げました。従来のハイブリッドに加え、ES史上初となるBEVモデルが導入されます。

新たな選択肢:レクサスES初のBEVモデル
新型ESの最大のニュースは、レクサスESとして初めてのBEVモデルがラインアップに加わったことです。BEVモデルは、その静粛性と滑らかな走行で、ESの持つ高級感をさらに高めます。
注目のBEVモデル詳細
- ES350e(FWD): 前輪駆動モデル。航続距離は約685km(CLTCモード目標値)と、日常使いから長距離移動まで不安のない性能を実現。
- ES500e(AWD): 四輪駆動モデル。独自の駆動力制御システム「DIRECT4」を搭載し、優れた安定性と高い運動性能を発揮します。最高出力は342ps(252kW)。航続距離は約610km。
よりパワフルになった新世代HEVシステム
もちろん、レクサスの核であるハイブリッド(HEV)モデルも健在です。新型ESでは、ハイブリッドモデルとして、2.0Lおよび2.5Lのハイブリッドシステムを搭載する「ES300h」に加え、さらにパワフルな新世代システムが導入されます。
新設された「ES350h」は、新開発の2.5Lハイブリッドシステムを採用。最高出力は182kWに達し、従来のESにはなかった力強い加速と走行フィーリングを提供します。
インテリアと世界初の先進技術:リビングのような心地よさの追求
新型ESの室内空間は、「リビングのような心地よさ」を追求し、乗員が心からリラックスできる環境を作り出すことを目指しています。

「レスポンシブヒドゥンスイッチ」と次世代OS
特に注目すべきは、レクサスが世界初採用する「レスポンシブヒドゥンスイッチ」です。これは、物理スイッチを内装素材と同化させており、手をかざすことで操作アイコンが幻想的に浮かび上がる機構です。これにより、デザインのシンプルさと機能性が劇的に両立され、未来的な操作体験を提供します。
インフォテインメントシステムも大きく進化しました。次世代OS「Arene OS」を採用し、12.3インチの液晶メーターと大画面センターディスプレイを搭載。スムーズで直感的な操作が可能です。
空間演出システム「センサリーコンシェルジュ」
新型ESは、単に快適なだけでなく、乗員の気分に合わせた「空間演出」を行います。「センサリーコンシェルジュ」は、照明、音楽、空調、フレグランス、リラクゼーション機能を統合し、これらを連動させることで、高度なパーソナライゼーション機能を実現。乗員が望むあらゆる心地よさを提供します。
走行性能と安全性の深化:上質な乗り心地と操縦安定性の両立
足回りの大改革と新機構の採用
ESのアイデンティティである上質な乗り心地をさらに高めるため、足回りは大改革が行われました。ESとして初めて、リアにマルチリンク式サスペンションを採用。これにより、路面追従性が向上し、卓越した乗り心地と、より正確な操縦安定性を両立しています。
また、巨躯化による取り回しの懸念を解消するため、後輪を最大4度転舵させる「Dynamic Rear Steering (DRS)」が導入されました。これにより、低速域では小回りが利き、高速域では安定性が増し、ボディサイズを感じさせない軽快な運転が可能です。
最新世代の「Lexus Safety System +」
新型ESには、最新世代の「Lexus Safety System +」が搭載されます。プリクラッシュセーフティ(PCS)の検知範囲が大幅に拡大し、より多様な事故リスクに対応します。また、ドライバーの眠気を高精度で検知するモニター機能や、万が一の際に安全に路肩停車を支援するシステムなど、先進的な安全装備が強化されています。
価格予想と市場への影響:BEV導入で1,000万円超えも
グレード別価格予想の根拠
新型ESは、サイズ拡大、BEV技術の導入、そして世界初の先進装備の採用により、現行モデルから大幅な価格上昇が避けられない見通しです。特に、BEVモデルは新たな価格帯を開拓することになります。
新型ES 予想価格帯
- HEVモデル(ES350h等): 約650万円〜880万円前後
- BEVモデル(ES350e/ES500e): 約850万円〜1,320万円前後
ハイパフォーマンスなBEV上位モデル「ES500e」は、レクサスの電動化技術の粋を集めたモデルであり、フラッグシップのLSやBEV専用モデルRZの上位グレードと価格帯が重複し、1,000万円を超える可能性が高いでしょう。
現行ES vs 新型ES 総合スペック比較
| 項目 | 現行ES(7th) | 新型ES(8th) |
|---|---|---|
| コンセプト | Exceeding the Expected(期待を超える) | Experience Elegance and Electrified Sedan |
| パワートレイン | HEV(2.5L) | HEV(2.0L/2.5L/新2.5L)およびBEV(ES350e/ES500e) |
| 全長 | 4,975mm | 5,140mm(+165mm) |
| リアサスペンション | ダブルウィッシュボーン式 | マルチリンク式(ES初採用) |
| 先進技術(内装) | タッチパッド、従来型OS | レスポンシブヒドゥンスイッチ(世界初)、Arene OS、センサリーコンシェルジュ |
| BEV航続距離(最大) | 設定なし | 約685km (ES350e, CLTC) |
| 予想価格帯 | 約600万円台〜 | HEV: 約650〜880万円 / BEV: 約850〜1,320万円 |
まとめ:新型レクサスESは「ラグジュアリー・アスリート」へ
新型レクサスESは、単に現行モデルを改良したものではなく、ラグジュアリーセダンの定義そのものを次世代へと引き上げる意欲作です。
レクサスが定義する次世代の高級セダン像
新型ESは、伝統的な高級セダンの持つ「静かで優雅な移動体験」を継承しつつも、その中身をBEV技術や最新のデジタルコックピットで刷新しました。巨躯化されたボディと、DIRECT4のようなスポーティーな電子制御技術の導入は、ESが単なる快適なセダンではなく、高い運動性能をも兼ね備えたことを示しています。
新型ESは「伝統的なエレガンス」という衣服を纏いながらも、その中身は最先端の「電動化技術」という筋肉で満たされた、次世代のラグジュアリー・アスリートのような存在なのです。
2026年春の日本導入に向けて、レクサスが誇る最高峰の静粛性と乗り心地が、どのように電動化によって昇華されるのか、期待は高まるばかりです。HEV、BEVともに用意される新型ESは、多様なニーズに応える次世代の高級車として、再び市場の中心となるでしょう。皆さんは、現行モデルの優雅さと新型の先進性、どちらに魅力を感じますか?


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